生きるのが楽になる『41歳からの哲学』感想 池田晶子

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こんにちは、jikuasiです。
本日ご紹介する一冊はこちら!

41歳からの哲学

池田 晶子 新潮社 2004-07-17
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以前紹介した、14歳からの哲学の著者の哲学エッセイスト、池田晶子さんの作品です。
章立ては以下

第一章 平和な時でも人は死ぬ
なぜ人は死を恐れるか―戦争 etc
第二章 いったい人は、何のために何をしているのか
存在しているのは常に今だけ―時間 etc
第三章 考えることに終わりはない
損か得課の問題なのか―少子化 etc
第四章 なぜ人を殺してはいけないのか
死は現実にはあり得ない―自殺 etc
第五章 信じなくても救われる
わからない、ということがわかっていない―あの世とこの世 etc

14歳からの哲学はですます調で語りかけるのに対し、だ、である調で進むこちらのほうが読みやすいという方もいるかもしれません。
基本的に筆者の主張は一貫していて、とにかくひたすら「考えろ」ということです。
ブレません。

ま哲学全般そうですけどね。

当たり前、自明の理、考えるまでもないようなことを、「ちょっと待った!」と一度立ち止まってじっくり考えてみる。
思考停止にならず、それぞれとしっかりと向き合っていく。

そして彼女がすごいのは、それらを小難しい哲学用語を一切使わずに、日常のふつーの言葉で表現していること。これが”哲学エッセイスト”と皆様に親しまれた所以です。
「hanako」にもコラムを連載してたくらいです。

書かれているテーマは幅広く、わたしたちが生きてきたら一度は必ず直面する事柄(死は直面出来ませんが)
全般を取り扱っています。
何点か面白いものを引用します

誰と出会うつもりなの - 出会い系サイト
私には、知らない人と知り合いたいという欲求が、理解できない。
見も知らない人と、愚にもつかない話をするよりも、得体の知れない人と、無体なセックスをするよりも、独りでいる方がいい。独りで自分と話している方が、はるかに豊かである。

自分の存在理由とは何かと考えているだけでも、日がな一日退屈しない。実に充実した時間が過ごせるのである。
お金は一円もかからない。こんなに手軽で安上がりな人生の楽しみ方は、他にないのである。

 

人間なんぞたかが虫ケラ ― 大地震
自然というものを忘れ果てている現代人には時折やってくる地震への恐怖があるくらいで、ちょうどいいのかもしれない。
自然が我々の生活の基盤である。 コンピューターで食うことはできても、コンピューターを食うことはできない。

 

「考えている暇などない」だと!? ― 情報化社会
「知る」ということと、「分かる」ということは違うことだと言える。
情報を知るという経験は人間を変えないが、「わかる」という経験は必ず人間を変える。
わかれば、他人や世間のあーだこーだに右往左往しない、賢い人間になるのである。だからやっぱり、人は考えなければダメである。

 

一貫して、痛快です。
「そそ、そんなこと言うたら元も子もないやん」というような思考のオンパレード。
そんなぶっ飛んだ論を繰り広げるんですが、最後はちゃんと現実に舞い戻ってきてくれて、ふっと楽になるような言葉をかけてくれます。

そういうのが池田さんが、思想家として非常にバランス感覚を持った方だなぁと感じます。
アドラーとか流行りましたけど、これこそぶっ飛んだ思考が多かったですよね。

『嫌われる勇気』を実践したら本当に嫌われちゃいました笑 みたいな。
まあ嫌われたっていいんですが。

 

これは本当に間違いなく名著です。
ぜひとも読んで頂きたいです。これまでの人生観とか、がらっとひっくり返されます。
今後の漠然と抱いていた不安が、すっきり解消されます。

2004年発行ですが、今読んでも十分面白いし、きっとこの先いつまで経っても変わらず人々の心に突き刺さること間違いなしです。

文中で、「2020年くらいには自分が文部大臣になりますから」と書いておられました。
著者は2007年に亡くなっているので、実現されずに本当に残念です。どんな世の中になってたんだろうなぁ…。

 

41歳からの哲学

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『14歳からの哲学』も合わせてどうぞ!

14歳からの哲学 考えるための教科書

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jikuasi

奈良に生息する手長族。哲学者。 月間30万POアルク収益20万円超の社畜営業ブロガー。年間100冊の読書量を持ちたい。ブロガー界一の卓球の腕前。趣味は楽器演奏と耳かき。特技は目を二重にすること。