芥川賞受賞!『スクラップ・アンド・ビルド』感想(ネタバレなし)羽田圭介

こんにちは、jikuasiです。
本日ご紹介するのはこちら。

スクラップ・アンド・ビルド

羽田 圭介 文藝春秋 2015-08-07
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第153回芥川賞受賞

毎日のように自らの加齢を僻み、早く迎えが来ることを願う介護老人とともに暮らす、フリーターの健斗。
体力と知力の衰退とともに、着実に死へと歩みを進める祖父とは対照的に、健斗は日々、己の肉体の限界を超える、筋力トレーニングを行い、今自分が生きていて、細胞が成長し、心身が高みへと向かっていく充実感を感じていた。
そしてあるとき、生活の重荷になっている祖父に対し、ある試みを始める。
それは、「尊厳死アシスト」

ご存知、『火花』で芥川賞作家になった芸人、ピースの又吉さん
と同時に受賞されたのがこの羽田啓介さんの『スクラップ・アンド・ビルド』。

しょっちゅうメディアに出演されてましたね。最近は少し落ち着いたのかな。

私は羽田さん、好きです。

メディアで、「せっかく受賞したのに又吉さんに話題を全部もっていかれて悔しいでしょ?」
という質問に対して、

いや全然そんなことはなく、むしろめちゃくちゃ感謝してるとのこと。

「だってこれだけ話題になれば僕の本も売れるから、超おいしいじゃないですか!」

なるほど。おっしゃる通り。ひっじょうに現実的なおことばですね。

やはり、作家さんとかのアーティストの世界って難しいと思うんです。
”売れる”為に作品を作るとそれは大衆一般に幅広く通ずる、万人受けする作品になってしまうのであまりよくない。
かといって、”売れない”ものばかりだと、創作活動自体が出来ないですもんね。

音楽業界を例に見ても、いわゆる”売れる”作品ばかりがチャートを席巻してますよね。
でも”売れる”ものと”良い”ものは全く別物です。

ブルーハーツの甲本ヒロトさんの名言にこんなものがあります。

売れているものが良いものなら世界一うまいラーメンはカップラーメンになっちゃうよ。

今まさに音楽チャートってカップラーメンばかりになってきていると思いませんか。
カップラーメンが悪いと言っているわけではなくて、

そしてもちろん昔と比べれば音楽を取り巻く環境はがらっと変わってきているので、一概にも言えないですけど。
他にも美味しいラーメンいっぱいあるのになぁ…。と思ってしまいます。
本の業界もそういう風にならないことを願います。。

話が大幅にそれましたね。すみません。

今日の本は、ラーメン大好き小泉さんの1巻…あ違う。
羽田さんでした。

Tシャツに自分の作品をプリントして着ちゃうとことかかわいいですよね笑
えーと、老人と、介護する息子の話ですが、まぁ面白いので読んでください!(適当か笑)

下手に介護をするのではなく、過剰なほど徹底的に介護をして、”自立を”奪いとり、死へと近づけようとするちょっと怖い介護を行います。

考えさせない。祖父が脳を活性化させる機会も徹底的に奪おうと、健斗は衣替えを全力で手伝った。優しくさしのべる一挙手一投足が、祖父のシナプスを切断した。

優しく見えて、実は恐ろしい企みを持っている孫。
加えて、彼女の亜美との会話から見られる非常に合理主義な考え方。

しかしそんな一方で、完全に冷たい悪者にはなりきれない、相手を想う優しい心が奥底にはある。
そういった主人公のキャラクターは、著者自身の性格を投影しているのかな、と感じました。

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jikuasi

じくあし。奈良に生息する手長族。哲学者。 月間30万POアルク収益20万円超の社畜を脱出し、エンジニアの道を進む。ブロガー界一の卓球の腕前。哲学に勤しんだ故の絶妙に無責任かつ奔放な文章力に定評あり。オンラインウクレレ講師業も好評中。

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