こんにちは、じくあしです。本日ご紹介する一冊はこちら!
“有能だが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ第4弾。苦境にあっても決してへこたれず、ユーモアを忘れない、史上最もタフな探偵の最新作。〈甘いミステリ・フェア〉〈サマーホリデー・ミステリ・フェア〉〈風邪ミステリ・フェア〉〈学者ミステリ・フェア〉〈クリスマス・ミッドナイトパーティー〉など、各回を彩るユニークなミステリの薀蓄も楽しめます。好評の「富山店長のミステリ紹介ふたたび」も収録。”
~収録作~
- 青い影 七月
- 静かな炎天 八月
- 熱海ブライトン・ロック 九月
- 副島さんは言っている 十月
- 血の凶作 十一月
- 聖夜プラス1 十二月
前回の記事『アメトーーク!第3回読書芸人オススメ本』にて、メイプル超合金のカズレーザーさんが絶賛していた作品。読書芸人大賞にも選ばれています。
どうやらシリーズものだそうで。主人公のハードボイルドな女探偵、葉村晶が、ミステリ専門の書店でアルバイトをしながら、次々と舞い込んでくる調査の依頼を解決していくストーリー。
40代女性探偵、葉村晶。とにかく運が悪い。行く先々ですぐトラブルに巻き込まれるし、体調が悪いのに変なおつかいを頼まれるし。
何よりも軍を抜いてたちが悪いのが、アルバイト先にミステリ専門書店「MURDER BEAR BOOKSHOP」の店長の富山とかいうじじい。
・予定があるのにいきなり店番とか頼んでくる(というか命令)、
・女性は美味しいケーキやお菓子を簡単に作れるという思い込みのもと製作を指示してくる。
(で、出来が悪いともちろん文句を言うてくる)
・おつかい先の住所のメモに、間違えた住所を書く。多摩湖と多摩市ってぜんぜんちゃう!
「住所を間違えたのは私のミスですが、葉村さんもマヌケでしたよね。出かける前にちゃんと確認しておけばよかったのに。プロの探偵なら、それぐらいのことはやっておかないとねえ」
あやうくスマホを西武多摩湖線の線路めがけて放り投げるところだった。
あやうくわたしもKindleを向かいの席の淑女に放り投げるところでした。
そんなことがしょっちゅうあるもんなだから、どうしても小言が多いです。それも非常に的を得た鋭いツッコミ。しかし、心の中で叫んで、決して口には出さないところが、彼女の優しいところ。そんな性格だからみんなから色々と振り回されるんじゃ…
探偵の腕はピカイチ
そんなこんなでいつもてんやわんやな葉村探偵。
なのですが、探偵としての腕は確か。全て、ビシッ!と解決しちゃうんですねー。
面白いのが、解決するまでの葉村探偵の推理、思考といったものが、一切語られないんですよね。
色々と周りに振り回されながらてんやわんやと見せかけて、実は黙々と頭のなかでパズルを組み立てています。そして、
最期のピースがはまった瞬間!
トゥクトゥンッ!!
「謎はすべて解けた!」
ギィ~ッ、バタン!!(CM)
一瞬読者はおいてけぼりを喰らいますが、その後の葉村探偵の見事な推理に感心。
そして、「えっそんなことまで!?」てぐらいの伏線の回収が素晴らしい。あれがストーリーに関係してくんのかー!ほぇ~
過去のシリーズ
短編集ですが、おおまかには時系列がつながっているので、順番に読んでいく方がオススメです。
これはシリーズ最新作で、以前のものは一切読んでませんが、それでも面白かかったです。
気になる方は過去作もどうぞ。葉村探偵のこれまでの活躍を読んだあとに本作を読めば、より楽しめます。
”ルーム・クリーナー、電話相談、興信所。トラブルメイカーのフリーター・葉村晶と娘に借りたピンクの子供用自転車で現場に駆けつける小林警部補。二人が巻き込まれたハードボイルドで悲しい八つの事件とは。間抜けだが悪気のない隣人たちがひき起こす騒動はいつも危険すぎる。”
”わたしの調査に手加減はない
女探偵・葉村晶に持ちこまれる様々な事件。例えば、市役所から突然送られてきたガンの通知……その真相は少し切なく、少しこわい”
”少女たちはどこに消えたのか?
家出中の女子高生ミチルを連れ戻す仕事を引き受けた私は、彼女の周辺に姿を消した少女が複数いることを知る。好評葉村晶シリーズ”
”仕事はできるが運の悪い女探偵・葉村晶が帰ってきた!
探偵を休業し、ミステリ専門店でバイト中の葉村晶は、古本引取りの際に白骨死体を発見して負傷。入院した病院で同室の元女優に二十年前に家出した娘探しを依頼される。当時娘を調査した探偵は失踪していた――。”
そして、今回紹介した、『静かな炎天』へ。
放送でカズレーザーさんは、「若竹七海先生がなんで売れないのか分からない!」と言っていました。たぶん今からめちゃめちゃ売れるでしょうね。わたしもそう願ってやみません。
よーい、どくしょっ!
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