【2016.12.8 リライト】
2016年12月9日、ついに満を持しに持して、さわや書店フェザン店にて、
「文庫X開き」が開催されます!つまりはネタ明かしです。
既に爆発的な売れ行きの文庫Xですが、ネタ明かしされて以降もさらに加速して売れていくと思うので、
今のうちにチェケラしておきましょう!
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こんにちは。jikuasiです。
今日は、かねてより話題になっている『文庫X』について。
すごい勢いで売れてます。わたしも買いました。
【祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝!】
「文庫X」3300冊突破です!今朝は、NHKの「おはよう日本」の中で取り上げていただきました! pic.twitter.com/Lgxo4676SX— さわや書店フェザン店 (@SAWAYA_fezan) 2016年11月2日
これすごいことですよ。一瞬3300冊と聞いて、「ん?少ないんじゃね?」と思われた方もいるでしょう。
わたしも思いました。
これ、岩手の盛岡市のある1店舗の書店での売り上げが3300冊ということです。えー!
10月の「文庫X」の販売数は、1713冊でした!2位のタイトルの販売数は78冊だったので、20倍強という感じでしょうか。大丈夫か!?って不安になるぐらい売れてます!
— さわや書店フェザン店 (@SAWAYA_fezan) 2016年11月1日
ほらほら。2位で78冊ですよ?そりゃ不安にもなります。
独特のプロモーションや販売戦略で本好きからは一目置かれているというさわや書店フェザン店の2位でさえ78冊。
いかに文庫Xの売れ行きがすごいかが分かるかと思われます。
ちゃっかり店長さんが本出しとる点については一旦脇に置いといて、なぜここまで売れたのかを考えましょう。
『文庫X』とは
本のパッケージを独自のカバーで覆い、何の本なのか判別出来ない状態にして売り出すという、さわや書店フェザン店員のアイデアにより生み出された作品。
公開されている情報は、
・ノンフィクション
・500ページ超
・810円(税込)
という3つのみ。
何が出るか分からない。開けてびっくり玉手箱。
昔たまにジュースの自動販売機でありましたよね。何が出るか分からないジュース。
怪しげな虹色のパッケージにこれまた怪しげな字体で描かれた?マーク。なんだか妙にそのボタンに人差し指が吸い込まれていき、つい買ってしまう
プルタブを開け、おそるおそる口を付ける。
「…うーん、結局これは何ジュースなんだ…?」
自分の絶望的な味覚の乏しさゆえにひとつの迷宮入り事件が出来上がってしまう。なんてことが何度かありました。
隠されていると余計に見たくなる、というわたしたちの人間心理を、カリギュラ効果と呼ぶらしいです。
カリギュラ効果とは
カリギュラ効果(カリギュラこうか)とは、禁止されるほどやってみたくなる心理現象のことである。一例としては、「お前達は見るな」と情報の閲覧を禁止されると、むしろかえって見たくなるなどの心理が挙げられる。
wikipediaより
隠されていて、見えない
→ ますます見たくなる
見てはいけない、と禁止されている
→ ますます見たくなる
こういう類のものを全般的にカリギュラ効果と呼ぶようです。いわゆる、”怖いもの見たさ”というやつですか。
お正月の福袋なんかも似てますよね。何が出てくるかわからないというところに好奇心をそそられて購入していまうという。
あとは、「シェフの気まぐれサラダ」とか。
客「今日のシェフの気まぐれサラダは何ですか?」
店「今日はやっておりません。」
客「気まぐれやなぁ。」
なんていう漫才もありました。
でもこの隠して売る手法って、色々なものに応用できると思いませんか?例えば、
『CD X』
いいですね。アーティスト名も曲名も、ジャンルまでもが非公開。アガるのかサガるのか。邦楽なのか洋楽なのか。
いや、そもそも音楽なのか?何かの経典の唱和とかか!?想像がふくらみます。SMAPかも。
『車 X』
いいですね。ミニバンなのか、軽なのか。キャンピングカーか、はたまたスポーツカーか。オープンカーだとちょっといやだな。とくに冬場は。いや、乗用車とも限らないんじゃないか。ごみ収集車とか。軽トラとかなら移動式メロンパン屋さんなんかに出来ますね。ビジネスが広がります。ユンボだったらどうしよう。
『X ワンマンライブ』
伝説のやつじゃありません。We are! エーックス!!!(ぴょーん)
違います。筋肉少女帯でもありません。
誰が出てくるか分からない。有名なのか、無名なのか。知っているアーティストなら楽しめばいいですが、全く知らない人の、全く知らない曲ばかりの2時間弱は結構つらいです。もちろんスタンディングです。2時間かけて全力で好きになるほかありません。
あとは家具とか、骨董品とか、ぱっと見では価値の分からないような品物に
『価格X (税抜き)』とかね。
「ぜ、0が二つ多くないすか!!?」みたいな。
誰も買わないか。
おわりに
話は大幅に逸れましたが、(逸らしたのはわたしですが)このカリギュラ効果なるものを用いて大成功した『文庫X』。わたしも存在自体は報道等で知っていましたが、「面白いことやってるなー」くらいにしか思っていませんでした。
しかし先日、大阪市内のとある書店で偶然売っているのを見つけ、その売り場一体の異様な光景に興奮し、即買い致した次第であります。
さらに驚くべき点は、ネット上で内容のネタバレが全くといっていいほど出ていないこと。
この文庫X生みの親のフェザン店員、長江さんも「それだけ本好きの人が大事に思ってくれているということでしょうね。」く~!すばらしい!
しかし、ずっと真相を伏せておく考えではないようでして、2016年12月9日にフェザン店内にて、『文庫X開き』が開催されます。そこからまたさらに爆発的に売れるんだろうなー。
さて、このように売り方ばかりに注目されていましたが、これだけ話題になっている理由のもうひとつは、もちろん内容が素晴らしいから。おそらく内容を知っていたら私も買ってなかったと思います。
他にも内容を知って、読むのはやめておこうかな、と思った人がいるかもしれません。
でもわたしは、読んでよかったと心から思います。
気になる方、近くの書店で見つけた方、ぜひ読んでみてください。
「あなたの常識は、激しく揺さぶられることでしょう。」
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