こんにちは、jikuasiです。
本日ご紹介する一冊はこちら!
”◆人を動かすために「心地いい言葉」はいらない!
自分の思いをどうやって「言葉」にして「伝える」か?
人の心を動かす「表現」には秘密があるのか?
「うまく自分の言葉で話せない」「人の心に刺さる表現力を身につけたい」――志や思い、自分のなかにあるビジョンを言語化するために何をすればよいのか?
そんな悩みを抱えている全ての人に、いま注目のコピーライターが独自の手法をわかりやすく開示する、人の心を動かす言葉の法則。
人は、その言葉の中に自分の思いを発見したときに心を動かされるのであり、技巧を凝らした表現などいらないのだ! 自身が手がけた広告コピー、古今東西の有名事例を、「メッセージとしての明確性」「そこにいかに自分を投影するか」「伝えたい想いをいかに生み出すか」という視点から分解、「意志を言葉に込める技術」を解説する。”amzaonより
今なにかと話題の電通の、売れっ子コピーライター、梅田悟司さんの著書です。
代表的なコピーに、『世界は誰かの仕事で出来ている』ジョージア
『バイトするならタウンワーク』タウンワークなどなど。みなさんが日ごろよく聞くこのコピー、梅田さんが作っとったんですねー。すげー。
で、今回のこの本。
自分の頭の中に考えはあるんだけど、どうもうまく言葉に出来ない、整理がつかない。そんなときに、どのように考えれば自分の思いをうまく伝えることが出来るのかを、教えてくれる一冊です。
どちらかというと、「喋る」よりも「書く」シーン向けに書かれています。なので、ライターさん、ブロガーさんなどといった職業の方は必見です。
・外に向かう言葉と内なる言葉
著者は、わたしたちが使っている「言葉」を、二つに分けて考えます。
外に向かう言葉と内なる言葉です。わたしたちは何かを伝えるときに、「どのようにうまく伝えようか、どんな言い回しが相手に響くか」といったことを考えます。それは、外に向かう言葉について考えているということ。
しかし、その前に、自分の内面にある、想い、考えといった、思考。つまり内なる言葉に目を向けることが先なんです。
自分の想いや考えをしっかり自分自身が整理をして理解をしていなければ、人には伝わりません。こう聞くと「そんなの当たり前じゃん」と思ってしまいがちです。
でも、それが本当に出来ている人は少ないんじゃないかなと思います。本を読んだり、映画を観たり、人の話を聞いたり、日常の様々なシーンで「感想」や「印象」「思い」が現れると思います。それらひとつひとつの「内なる言葉」にしっかりと対峙して、なぜ自分がそのように感じたのか、スマホから目を離して自分の頭のなかで考えてみましょう。
このようにも言い換えられています。
外に向かう言葉 =言葉
内なる言葉 =意見言葉をうまく伝えるよりも、意見を育てる方が先である。
どんなに素晴らしい言葉を使っても、それは自分の内面から本当に出てきたものでなければ、薄っぺらい空回りした言葉に過ぎません。言葉は、自分の内面からのみ出てくるのです。
・T字型思考法
で、その自分の内面、考えを深めるための方法として挙げられていたのが、T字型思考法。
自分の内なる言葉に対して、
「なぜ?」 で考えを深める
「それで?」 で考えを先に進める
「本当に?」 で考えを元に戻し、別のアプローチも考えるこれによって、自分の中の考え、意見を育てて、
思考の解像度を上げる作業をすることで、意見が育っていきます。
著者はこれらのことを、頭のなかでやるのではなく、紙に書いて行うことを強く薦めています。
一度頭に現れた考えは、ふといつの間にか消えてしまい思い出せなくなることがよくあるので、考えに形を与えておくことで把握しやすくなります。
また客観的に見渡すことが出来るので、思考の出発点から、最終的なゴールに辿り着くまでのプロセスが明確になります。
このように、徹底的に自分の内なる言葉と向き合った結果、著者は多くの人の心に残るコピーを生み出してきたんですね~。
~考察~
この本を読んで、「言葉」にじっくりと向き合う時間が少ないなーと感じました。
池田晶子さんが『41歳からの哲学』でもこう言ってました。テレビは人間を馬鹿にする。-次々に変わってゆく映像は、人に考える暇を与えない。人は、考えるためには、一度は必ず映像を離れる必要がある。一方的に映像を受け取る習慣は、考えるという人間を人間たらしめている根幹の部分を、気付かず磨滅させるのである。
参考記事:『41歳からの哲学』池田晶子
ただただ無意識的に日常をこなしているだけでは、言葉というものに向き合う機会はないでしょう。
能動的に言葉と向き合う。つまり「内なる言葉」と対話していかないと、自分の思考も深まりませんし、「賢くなる」ことはできないのです。
ところでこの言葉や言語といったものって、人間だけのものと思ってませんか?
「いやいや、動物は喋んないんだから、言葉なんてあるわけないじゃん」
と思う人もいるでしょう。でも、動物にも、しっかりと、我々人間が認識出来ないレベルの、コミュニケーション、つまり言語が存在しています。
たとえば、繁殖期などにオスがメスに対して取る求愛行動。なんかニオイを出すやつとか、しっぽの色を赤にする~とか、高い鳴き声を出す~とか、様々あるようですが、それもオスからメスへのコミュニケーションという意味で、一種の言語です。
言語はあるんですが、おそらく人間ほどの高度な思考はないでしょう。
フランスの哲学者、パスカルの残した名言「人間は考える葦(あし)である」
でもあるように、思考は人間だけに許された営み。
その思考を行うために使う道具が言語、つまり言葉なんですよ。
若者の言葉の乱れなんてのがよく話題に上がります。
これには、2種類あると思うんです。
・新しい言葉
・略語、多くの意味を持つ言葉
新しい言葉はいい。時代とともに日々めまぐるしく「新しいもの」が生み出されているわけで、そういったものに敏感なのはやはり若者だから。
問題は二つ目の方。
みなさん「ヤバい」って言いますよね。
でも、あなたより少し下の世代では、より広い意味で使われます。
遅刻しそうなとき→ヤバい
泣きそうなとき →ヤバい
楽しいとき →ヤバい
美味しいものを食べた時→ヤバい
スポーツであっと驚くスーパープレーを見たとき→ヤバい
おばあちゃんにひょいっとお小遣いで1万円もらったとき→ヤバい
もうバカじゃないですか。笑
たぶんこれらを使っている人たちは、この言葉が色んな状況で使うことが出来て、便利だと思っているんでしょうけど、「便利」は人を鈍化させます。
本当に言葉を知らない大人になっちゃいますよ。
それこそ、『1984年』に出てくるニュースピークみたいな、言語をどんどん減らしていって、最終的に「記号」のようなものしか残らない世界に、自分たちがすることになるんじゃないかと不安です。
語彙力って会話をしてたら一瞬で分かりますからね。
そのままが教養に結びきます。
ヤバいヤバいとつい日頃から言ってしまってるそこのアナタ、
そのままだと、将来、なんかこう、ヤバいですよ!!汗
結局は何が言いたいのかというと、
言葉は大事よ、ということ。
せっかく日本語っていう、日本語にしかない、雅や、思いやり、わび・さびといった独特の表現がある言語圏に生まれたのだから、それを使えないのはもったいないです。
勉強しましょう。考えましょう。
そのためには、
本を読もうよ!ってこと!
よーい、どくしょっ!!!(無理矢理ww
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